ドラマ感想「シークレット・レベル(シーズン1)」

2024年12月に配信された、ゲームIPを題材にしたミニドラマシリーズ。一話ごとに扱うゲームタイトルが異なる。製作総指揮は「デッド・プール」「ソニック・ザ・ムービー」を手掛けたティム・ミラー。Amazon Prime Videoにて視聴。

感想

面白かった。選出されたタイトルは「ダンジョンズ&ドラゴンズ」「師父」「ニュー・ワールド」「アンリアル・トーナメント」「ウォーハンマー40000」「パックマン」「クロスファイア」「アーマード・コア」「アウター・ワールド」「ロックマン」「エクソダス」「スペランキー」「コンコード」「王者栄耀」「プレイタイム」。
タイトルの中には「エクソダス」のような現在開発中のものであったり、「パックマン」のようにこのドラマ配信とほぼ同時に新作が世に発表されたりとやや宣伝的な側面もある。

「パックマン」は、ゲームのイメージからかなりかけ離れた内容となっていた……のだが、
なんと後日ドラマで描かれた世界観の新作「SHADOW LABIRINTH」が発表された。

各話基本的にはオリジナルストーリーだが、どれも作り手がゲームの設定や世界観を理解したうえで作られている(だろう)ということが伝わってくる。さらにヴィジュアル面でも気合が入っており、どの作品も映像クオリティは高い。時間も一話5~15分程度と短いので視聴ハードルは低く、オムニバスなので知っているものや好きなものだけ見ても問題ない。
「ダンジョンズ&ドラゴンズ」はダンジョン、ドラゴン、各々の役割がはっきりした仲間と、これぞD&Dというべきファンタジーだし、「師父」はゲームの設定と魅力を端的に伝えつつ、10分に満たないながらその切ないテーマすら物語に落とし込んでいる。私が知っているものに限っていえば「この作品ならこうだよね」という部分は押さえられていると感じた。

「師父」。拳法家の父親を殺された息子が修行を積み、仇に復讐を果たすアクションゲーム。
死ぬと2歳年を取って生き返る「時限付きの不死」設定がユニーク。

個人的に好きなのは「アンリアル・トーナメント」。アガるストーリーと疾走感、そして何より内容自体が「ゲーム」になっているという点でこれが一番単体で観て面白かった。セリフがほとんどないながら世界観を映像でガツンとぶつけて来る「ウォーハンマー40000」もよかったし、「王者栄耀」もよくわからんながらスケールのでかい映像美は見応えがあった。

「ウォーハンマー40000」。宇宙を舞台に、無骨なパワーアーマーに身を包んだ
スペースマリーンたちが直進行軍のごとく敵を粉砕しながら前に進み続ける。

まとめ

というわけで、「わかっている」作り手によって作られたオムニバス・ミニドラマ。既存タイトルの販促になるかといわれるとなんともいえないが、新作などについては宣伝力がかなり高いと感じた。そうでなくてもクオリティは申し分ないので、各タイトルのファンは安心して観ることができるのではないだろうか。シーズン2も決定したようなので楽しみ。

Amazon Prime Video
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DJPR7ZNH